苦手な人に好意を持とうとする必要はない

◆「好きになる」より「学べる点を探す」

苦手な人に対して、いきなり好意を持つのは難しいものです。

藤吉豊、小川真理子『「聞く力のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)
藤吉豊、小川真理子『「聞く力のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(日経BP)

けれど、「この人から何かひとつ学べることはないか」と考えてみることはできます。

厳しい人なら、仕事に対する基準が高いのかもしれません。

細かく指摘してくる人なら、よく見ている人なのかもしれません。

尊敬できない部分まで無理に理解しようとする必要はありませんが、「この部分は苦手。でも、この部分は参考になるかもしれない」と分けて考えるだけで、相手の話を聞く負担は少し軽くなります。

いいところをひとつだけ探してみるだけでも、聞く姿勢に少し余裕が生まれます。

◆「今、必要な行動」だけに意識を向ける

苦手な人の話を聞くとき、もっとも疲れるのは、相手の言葉や態度に自分の感情まで引っ張られてしまうことです。

聞き方の本には次のような考え方もありました。

「仕事は行動の伝え合い 行動と人格を区別して考えましょう」
(細川貂々ほそかわてんてん、水島広子みずしまひろこ『やっぱり、それでいい。』/創元社)

きつい言い方をされたときは、相手の言い方ではなく、「今必要な行動は何か」に意識を向けます。

◆必要な行動を聞き取るためのポイント
● 相手の言葉を、自分への攻撃と決めつけすぎない。
● 仕事の話は、「次に何をするか」を確認する。
● 相手の言い方まで、自分の中に入れすぎない。
● わからない点は、短く確認する。

「この人が好きか嫌いか」ではなく、「今必要な行動は何か」に焦点を当てる。そうすると、相手の感情に巻き込まれにくくなります。

苦手意識を完全になくせなくても、必要な情報を受け取り、必要な行動につなげることはできます。その距離感を持つことが、苦手な人の話を聞くときの現実的な対処法です。

藤吉 豊(ふじよし・ゆたか)
ライター、文道 代表

有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。日本映画ペンクラブ会員。編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。編集プロダクション退社後、出版社にて自動車専門誌2誌の編集長を歴任。2001年からフリーランスとなり、雑誌、PR誌の制作や、ビジネス書籍の企画・執筆・編集に携わる。著書に『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』、『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』、『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(いずれも日経BP)、『文章力が、最強の武器である。』(SBクリエイティブ)がある。

小川 真理子(おがわ・まりこ)
ライター、文道 取締役

有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。日本映画ペンクラブ会員。日本女子大学文学部(現人間社会学部)教育学科卒業。編集プロダクションにて、雑誌や企業PR誌、書籍の編集・ライティングに従事。その後、フリーランスとして、企業のウェブサイトのコンテンツ制作にも関わる。著書に『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』、『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』、『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(いずれも日経BP)がある。