ドロッとした食感に入っている危険な糖分

アメリカの低脂肪のヨーグルトを食べると、脂肪が入ったヨーグルトよりも、しっとりとした食感がある。異性化糖こそが「低脂肪」の正体で、食品会社が「ヘルシー」と呼ぶものだ。先にも述べたとおり、異性化糖は液糖で、しかもドロッとした食感で、ヨーグルトなどに添加されるとしっとりとした感覚を与え、そして何より甘いのだ。

ヨーグルト
写真=iStock.com/kaorinne
Aleksandr Potashev

低脂肪ヨーグルトが、大変に甘くて、しっとりしているのは、このようなからくりがあったからだ。異性化糖によって、消費者がおいしいと感じる。しかも、他の会社の製品と差別化ができた。

消費者が「低脂肪」や「脂肪ゼロ」の食品を求めた。食品会社が手を替え品を替え、異性化糖を含んだ数多くの商品を市場に氾濫させた。

佐藤拓己『アメリカ人を巨大化し、日本人を糖尿病・脂肪肝にする果糖の正体』(光文社新書)
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そこから多くの利潤を得た食品会社は、「脂肪悪玉論」を強化するエビデンスの山をさらに積み重ね、「低脂肪」の製品の正当性を強化した。このような背景から、2000年頃まで、「脂肪悪玉論」に公然と異議を唱える研究者は、ほぼ皆無だった。

1985年頃から全米で、超肥満が急激に増加し始めた。1990年代には、脂肪悪玉論が肥満を製造していることに気が付いた研究者や医者が数多くいたに違いない。もし当時、この意見を公で述べれば、その時点でその人の研究のキャリアは終わる可能性が高かった。

それほど、「脂肪悪玉論」は固い信念として社会全体を覆っていた。その結果、現在のアメリカはBMI30以上が40%を超え、世界最大の肥満大国になった。

(初公開日:2026年9月20日)

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