AI学習は「検索語」の選択から

では、AIを使った勉強法を進めるには、具体的にどうすれば良いのだろうか? その第一歩は、情報収集だ。

野口悠紀雄『AIは最強の味方で、最悪の敵』(プレジデント社)
野口悠紀雄『AIは最強の味方で、最悪の敵』(プレジデント社)

この場合、「AI 勉強」などを検索語にすると、「AIについて勉強する」という内容の記事が多くヒットする。しかし、われわれが知りたいのは、「AIを使って勉強する」ための方法論だ。そのための検索語としては、「生成AIを使った勉強法」「AIを用いて勉強する」「AI受験勉強法」などが適切だ。

これらの検索語を用いると、体験談や具体的な活用事例が数多くヒットする。目的が明確であれば、対象をさらに絞ることもできる。たとえば、学校教育ではなく資格試験の勉強にAIを使いたいのであれば、「AIを用いて資格試験に挑戦」あるいは「資格試験 生成AI 勉強法」などを検索語にする。

受験する資格が決まっている場合には、「行政書士の受験勉強にAIを活用する」「中小企業診断士 生成AI 勉強法」といった具体的なキーワードにすることで、より実践的な情報を得ることができる。

なお、キーワード検索を行なう代わりに、直接ChatGPTに質問する方法もある。この場合、体系的な説明を短時間で得られるという利点がある。ただし、提示される情報源や事例の数は限られており、内容の正確性については自分で確認することが不可欠だ。

また、ChatGPTは常に一次資料や出典URLを明示できるわけではない。参考になる情報源を示す場合もあるが、必ずしも網羅的・厳密ではないことをあらかじめ理解しておく必要がある。

とにかく始めてみよう

AIを用いる勉強法がどんなものかを調べることは、勉強を始める前の準備として必要だし、知的にも興味深い。しかし、それだけでは勉強を始めたことにはならない。

重要なのは、とにかく使い始めることだ。最初から完璧な方法を見つけようとする必要はない。むしろ、試しながら失敗し、「これは私の場合には役立たない」とか、「これは使える」などと判断していくのが良い。

このように、試行錯誤を繰り返しながら自分なりの使い方を確立していき、その過程で行き詰まったら、再びAIに相談すれば良い。

最初から完璧な使い方を見出そうとする必要はない。試し、失敗し、合わない方法を捨てていく。この過程そのものが、AI時代の学習だ。

勉強の主役はあくまで人間であり、AIは補助役にすぎない。この関係を忘れないことが、AI時代の勉強法の核心だ。