同盟解消後も基地を貸すための3条件
もっとも、日米同盟が解消されても、日本が米国との協力をすべて断つ必要はない。武器や情報の提供を受け、日本に向かう商船を守るために米軍と協力することには、日本側にも利益がある。問題は、どこまで基地の使用を認めるかだ。
日本が同盟解消後も米軍に基地を使わせるなら、米国から取りつけるべき約束が少なくとも三つあると、私は考える。
第一に、基地が攻撃を受けた場合、誰が防空を担うのか。第二に、基地周辺の住民や民間の港湾をどこまで守るのか。第三に、米軍が基地を作戦に使う際、日本が同意する手続きをどう定めるのか。
現在の日米同盟には、米軍が日本の基地から戦闘作戦に出る場合、日本政府と事前に協議する仕組みがある。同盟を解消して新たな取り決めを結ぶなら、同様の歯止めが必要になる。
しかし、ここに提言の根本的な矛盾がある。米国が基地や住民を守る責任を広く引き受ければ、中国との戦争に巻き込まれる危険を減らすという提言の狙いと両立しにくい。逆に、防衛支援を絞れば、日本には危険の大きい作戦への基地使用を認めない理由が生まれる。
つまり、米国が日本を守る責任を減らしながら、これまでと同じように日本の基地を使えるとは限らないのである。
今回の提言は米政府の公式方針ではない。だが、日本としても、米軍の撤収に伴って何を引き受けるのか、基地の使用をどんな条件で認めるのかを、今から考えておく必要がある。
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