免許証画像は1枚20円
別のサイトでは、日本で発行されたクレジットカード10枚のセットが、190ドル(約3万円)から150ドル(約2万3700円)に値引きされていた。1枚当たりわずか15ドル(約2370円)だ。販売者は「納品前にすべて有効性を確認済み」とうたい、ビザやマスターカードなどのブランドは販売側がランダムに選ぶという。
さらに、カードの65%はネット決済時の本人認証サービス(3Dセキュア)に登録されていないと強調しており、追加の認証なしで買い物に使えることを売りにしているとみられる。
免許証の画像にも値札がつけられている。読売テレビは、ダークウェブ上にある中国語の過去の投稿で、日本の運転免許証の画像1000枚が122ドル(約2万円)で出品されていたと報じた。1枚あたり約20円という計算になる。ただし、画像が本物なのか、偽造されたものかは分かっていない。そこには健康保険証やマイナンバーカードとみられる画像も売られていたという。これは今回のタイムズカーから流出した情報とは別の事例だ。
もっとも、私は販売サイトそのものが代金をだまし取る詐欺である可能性も否定できないと考えている。データの真偽は確かめようがない。ただ、日本のカードや免許証の情報に値札がついているのは確かだ。
「勝手に携帯を契約される」は本当か
流出情報は、どのように悪用されるのか。主なリスクを挙げよう。
まずは特殊詐欺やフィッシング詐欺だ。銀行や警察を名乗る電話で送金させたり、金融機関を装ったメールやSMSで偽サイトに誘導し、パスワードや暗証番号を盗んだりする。氏名や連絡先が漏れれば、本人宛てにもっともらしい連絡を送れる。
次に挙げられるのが、運転免許証の画像を使ったなりすましだ。SNSや一部取材では、「本人になりすまして携帯電話や銀行口座を契約されるおそれがある」という声が上がっている。しかし、少なくとも携帯電話については、今年4月1日に施行された携帯電話不正利用防止法の施行規則改正で、運転免許証の画像と顔写真を送る方式が廃止された。
携帯電話のオンライン契約では、マイナンバーカードの公的個人認証か、運転免許証などのICチップを読み取ったうえで顔を撮影する方式が基本になっている。

