食べ物の味を覚えさせないことが命を守る
ハンターとしての私がこの事件から改めて得た、自戒も含む教訓の一つは、「焦らず落ち着いて、よく狙ってからヒグマは撃つべし」である。ただし、当時の主流だった村田銃の性能を考えれば、特に半矢の発生については一部仕方ない側面もあったかもしれない。
詳細については私もまだ継続調査中だが、ヒグマの大型オス成獣を比較的安全に射殺するための目安と考えられる銃弾のエネルギー量(運動エネルギー量)に対して、村田銃(実は多数の種類があったようだ)の銃弾のそれは、7分の1以下だった可能性があるためである。
つまり本当に近距離で急所に的確に命中させない限り、威力がまったく不足していた銃が、討伐隊の所有銃の大半を占めていた可能性が高い。
ハンターではない道民や来訪者の皆さんには、本事件の教訓の一つとして、とにかく前述①の段階のヒグマを生み出さないように、食料や生ゴミの管理を徹底していただきたい。
また、②の段階のヒグマが自分の居住地域や滞在地域で出現した場合は、人身事故の発生リスクが非常に高まった状態になったと認識し、自分や家族の身の安全を守ることを優先した行動をとっていただきたい。そのために、後述する正しい銘柄のクマ撃退スプレーを携行することも選択肢の一つである。
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