旅の宿を探す際に、多くの人が利用するのが予約サイトだ。経済ジャーナリストの櫛田泉さんは「言葉の壁があっても予約できる便利な仕組みだが、宿泊客と宿泊施設との間に『第三者』が介在することで、情報伝達の遅れや認識のずれが生じるリスクも抱えている」という――。
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写真=iStock.com/AndreyPopov
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本土最東端のゲストハウスに泊まったら…

2026年9月初旬、筆者は日本本土最東端となる北海道根室市を取材のため訪問した。

この時の様子は2026年9月15日付記事〈総工費25億円、観光客30万人→8000人に…日本本土の最東端・根室にそびえる「巨大廃墟タワー」の栄枯盛衰〉と〈廃墟化しているのは「96mタワー」だけではない…ロシア軍と対峙する北海道・根室で静かに起きている“異変”〉で詳しく触れているが、このとき思いがけない宿泊トラブルに遭遇した。

9月初旬は、JR東日本が発行する「大人の休日倶楽部パス」、さらに「青春18きっぷ」の利用期間中だったことに加えて、北海道庁が主催する「北方領土洋上慰霊」との日程ともかぶっていたことから、根室市内のビジネスホテルは満室であった。そこで、宿泊予約サイトをくまなく調べた結果、ゲストハウスの相部屋だけが空いていたことから、そこに泊まることにした。

筆者が宿泊したのは、古民家を宿泊施設としたいわゆる民泊といわれる施設だ。2010年代半ばに、急増するインバウンド旅行者の影響を受けて、東京や大阪、京都などの大都市圏でホテル不足が深刻化したことから、一般住宅を旅行者向けに貸し出す「民泊」が急速に拡大した。

しかし、当時は法整備が追いついておらず、いわゆる「ヤミ民泊」も横行したため、政府は2018年に民泊新法を施行。年間180日以内という営業日数制限を設けたうえで、民泊を制度化した。

筆者はこの日、札幌駅を朝9時ごろに発車する特急列車に乗り、釧路駅でさらに乗り換え、根室駅に到着したのは16時ごろのことであった。札幌からの所用時間は実に7時間。そして、この日の宿泊先となる民泊に到着したのは16時半ごろだった。