8割が「次もiPhoneを買う」

公正取引委員会「モバイルOS等に関する実態調査報告書」(2023年2月)などの資料でも、学習、データとアプリ、接続機器、家族や友人との相互運用をOS切替の障壁として挙げている。

この調査データでは、iPhone(iOS)ユーザーの8割、Androidユーザーの半数以上が、次回の買い換えでも「同じOSのスマートフォンを選ぶ」となっていた。また、端末やアプリの価格が5〜10%値上がりしたら、との質問には、こちらもiPhoneユーザーの約8割が「それでも同じOSのスマートフォンを購入する」と答えた。

これは2022年2月に行われた調査であり、4年半がたった今なお、同じとは言えないだろう。またその間に円安が進み、世界的にも半導体価格が上昇していることから、値上げ幅も大きくなっていることは留意しておきたい。ただ、OSを乗り換えにくい心理があることは間違いない。

価格が上がっても「iPhone離れ」は起きない

つまりは、価格高騰といった理由があっても、なかなかiPhoneユーザーはAndroidに乗り換えようとはしないのではないか。

同じOSを使い続ければ、操作を学び直す必要はない。使い勝手も慣れている。しかしその便利さが、むしろ別OSという選択肢を狭め、金銭的および精神的な“永年縛り”を生んでいるようにも思える。

こうした背景から考えると、どれだけ費用負担が増えても、「Apple離れ」には進まないのではと予想できる。つまりは「毎月1万円を払ってレンタルする」もしくは「30万円以上を払って購入する」という、どちらを選んでもイバラ道が確定している究極の2択であっても、使い慣れたiPhoneを捨てられないのだ。

ちなみに、Apple Storeには公式の分割払いも存在する。最小構成であれば、月額1万133円の36回払いから。しかし、これはあくまで分割であり、最終的に36万円以上を払うことには変わりがない。