大手企業の一般職は絶滅危惧種
多くの女子大生たちが希望する「女性が長く働ける女性に優しい企業」、例えば大手企業の一般職などの募集は狭き門であり、総合職よりも遅くに始まる一般職の選考で決まらず、大学に泣きついてくる生徒も結構います。
大手企業の一般職(大学生の母親世代が良しとした仕事)は絶滅危惧種ともいうべき職種です。生徒のお母さんはバブル世代で、一般職から寿退社した人が多いのですが、今その仕事がその会社にあるでしょうか?また募集人数は多いでしょうか?
私はバブル時に大手商社の一般職として社会に出ましたが、当時の募集は200人でした。(短大卒100大卒100)しかし今同じ会社の一般職の募集は30名ほどです。また、その狭き門に早稲田や慶応の学生まで殺到するのですから、本来そういった職種に強かった女子大などがかなり割をくってしまいます。
また「長く働ける」はずの企業が今一番問題にしているのが、「子育て女性のローパフォーマー化」です。Aの企業に入社すれば安泰という考え方も、そろそろ厳しくなってきています。
一方、Bのような「男女ともに活躍できる企業」は捨てたものではありません。確かにそういった企業を見ても「結婚も出産も子育ても無理そう……」と尻込みしてしまうのもわかります。しかし、そこでは「自分が鍛えられる」という良い側面もあります。
非常に忙しいし、残業も多いのですが、ぬるま湯の10年よりも、3年ぐらいでかなり鍛えられます。その企業で培った「武器」を持って、ライフイベントに合わせて、転職するなり、転部するなり、または独立するという人もいます。
IT企業出身の女性は子育てを機に会社を離れ、個人で仕事をしていることも少なくありません。一時期自分を鍛えてくれる場としてハードな仕事を選ぶ、しかしずっとフルスロットルで働くのではなく、結婚や子育てにあわせて、働く場所や働き方を選んでいく。それも「産める働き方」のひとつです。