忙しい現代社会は食事が疎かに…

カフェインの摂り方がわかったところで、集中力アップに効く食事の仕方を見ていきましょう。そもそも私たちの脳は適切な栄養がなければまともに働かないため、正しい食事なしでは、せっかくの心理テクニックも存分に活かすことができません。

確かにカフェインには大きな効果があるものの、あくまで集中力のブースターとして使うのが正解。まずは最低でも2週間、これから紹介する食事法を通して、自分の集中力にどのような変化が起きるかを観察してください。それからカフェインを積極的に使用していきましょう。

さて、忙しい現代社会ではついつい食事をなおざりにしがちです。

会社の昼食はできあいの弁当やファストフードで済ませ、仕事中に小腹が空いたと言ってはお菓子をつまみ、家に帰ればインスタント食品を口に放り込む……。

一時的な飢えはおさまるでしょうが、これでは本当に必要な栄養が補給されません。古代ローマの賢人セネカも言うとおり、「自立への大いなる一歩は満足なる胃から始まる」のです。

「地中海食」で脳機能が改善する

近年では「食事と集中力」に関する研究が進み、信頼性の高いレポートが多く出ています。なかでも興味深いのは、ディーキン大学による2016年の系統的レビューです(※6)

このなかで研究チームは「地中海食」に関する18件の研究をまとめ、「食事で集中力は高まるか?」という疑問に精度の高い答えを出しました。

「地中海食」はイタリアやギリシャに古くから伝わる伝統食のことで、野菜、フルーツ、魚介類、オリーブオイルなどをたっぷり食べ、ファストフードやインスタント食品を徹底的に避けるタイプの食事法です。具体的なメニューとしては、全粒粉のラザニアやボイルサーモン、フェタチーズとトマトのサラダなどが定番になります。

カプレーゼサラダ
写真=iStock.com/MarianVejcik
※写真はイメージです

いかにも健康に良さそうな食事法ですが、その効果は体調の改善だけにとどまりません。まずは論文の大きな結論を見てみましょう。

・地中海食を徹底するほど脳機能が改善し、ワーキングメモリ、注意の持続力、セルフコントロール能力などが向上する
・その効果は、国籍、性別、年齢を問わずに確認された