「緋色のクーペ」は正解だったか…

豊田章男会長はこのブランド構造を打破して、父親の作ったセンチュリーを頂点とする構造にしたかったのでないかと考える。そして従来の保守的なセンチュリーイメージを打破するために、新しい象徴として緋色のクーペを仕立てたのだと思う。

しかしこれは、世界にセンチュリーを問うという意味ではあまり良い選択ではなかったと思う。

なぜなら、すでにセンチュリーのイメージがある人(=日本人のみ)には緋色のクーペはセンチュリーのまったく新しい世界観を示すことができたが、センチュリーを知らない海外の人にこのクーペでセンチュリーブランドを語るのはふさわしくないと思うからだ。

緋色に輝くボディ
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緋色に輝くボディが印象的な車体だが、山崎明さんは「選択はこれで本当によかったのか」と指摘する

ライバルはロールスロイス、ベントレー

センチュリーは、ロールスロイスやベントレーと対抗するブランドである。世界的に最も格式の高いブランドとして位置づけるべきものだ。

ロールスロイスとベントレーはイギリス王室との結びつきにおいてその格式を担保している。

ロールスロイスは1950年のファントムIV以降、長年にわたって王室との関係を続けてきた。ベントレーはモータースポーツでの成功で名声を得たブランドだが、2002年にロールスロイスのファントムを上回る格式で王室専用の「ステート・リムジン」を製作し、王室との関係を深めている。