2026年は「ロードスターが最も売れた年」になる

もちろん多くの人は抽選に外れたわけだが、その中の多くの人がコアモデルに流れたようだ。

そのためコアモデルも発売日当日に予定台数を売り切ったディーラーが続出し、それ以外のディーラーでもほとんどは3~4日で売り切ってしまったらしい。

つまり500万円以上という高価なロードスター2200台を数日でほぼ売り切ってしまったわけだ。

マツダスピリットレーシングロードスターの納車は来年1月からなので、来年は通常のロードスターに加えこの限定車分が上乗せされるのだから、ND型ロードスターとして最も売れた年になる可能性が高い。

マツダスピリットレーシングロードスター12Rのインテリア
写真提供=筆者
マツダスピリットレーシングロードスター12Rのインテリア

「狭い公道で楽しめる車がほしい」

この高価なロードスター、いったいどんな人が買っているのか。

通常のロードスターと価格帯が大きく違うので、客層はかなり違うと考えられる。私のつきあいのあるディーラーでヒアリングした情報では、より上級のスポーツカーからの乗り換えが目立つという。比較的新しいポルシェ911や現行型フェアレディZからの乗り換えもあるらしい。

ここからは私の想像となるのだが、最近の高性能スポーツカーは高価なだけでなくボディサイズが大きく馬力も強烈なため、狭い日本の公道では十分楽しめないと感じている人が増えているのではないか。

だから高性能スポーツカーを買えるだけの経済力があっても、もっと小型で運転が楽しめるスポーツカーを欲しがっている人は潜在的に増えているのではと思われるのだ。