“老朽化した社会”を生きるアメリカ

――米ドルを基軸通貨とした戦後の秩序が崩れつつあるということでしょうか。

エミン その通りです。本書では、戦後の経済秩序をつくり出したブレトンウッズ体制からニクソン・ショックを経て、現在に至る流れを書きましたが、アメリカという帝国の威信はいま大きく揺らいでいます。

歴史的にみて、力のある覇権国は鎖国的な政策をとりません。オープンにすることで富と投資を呼び込み、交易を活性化させ、イノベーションを起こしてきました。いまトランプ政権のアメリカが急激に「閉じて」いるのは、弱体化する自国への不安が高まっている裏返しです。