私の研究でわかったことは、「司令官」の誤った命令を止めさせる役割を持つ細胞「Tレグ」が存在するということでした。このTレグの働きが弱ったときに、「実働部隊」の攻撃が止められず、アレルギー反応が起こっていたのです。

Tレグについて、1995年に免疫学の専門誌に発表した論文に世界中から大きな反響がありました。「免疫システムに攻撃を止める細胞が存在する」という発想は、それまでの常識になかったからです。

Tレグの働きは、実際の病気治療でも確認できました。

(坂口 志文/文藝春秋 2016年7月号)
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