筑波大の監督は三笘にどう声がけしたか

大学で壁にぶつかった三笘は、力を積み上げていくための場所を積極的に探した。例えば、筑波大准教授で110メートル障害元日本記録保持者の谷川たにがわさとるに「個別に教えてほしい」と指導を仰いだ。谷川が改善ポイントとして挙げた中殿筋ちゅうでんきん(尻の横の筋肉)の強化に取り組むと、スピードに緩急が加わった。急ストップし、急発進するアジリティ(敏捷性)に磨きをかけたのだ。

「一気に0から100を出せる選手は一定数いるが、100から0に止まれる選手はなかなかいない。彼のドリブルはぐっといこうとした瞬間に、相手が先に動いてしまうので、何もしない間に花道が開いている」