「遊び方が決まっているおもちゃ」は創造性を発揮する余地がない

また、量販店に並んでいるおもちゃの多くは、遊び方が決まっています。

先ほど例に挙げたアイスクリーム屋さんセットであれば、ケーキ屋さんごっこやパン屋さんごっこはできないようになっており、用途に合わせたおもちゃを買い足す必要があります。

このタイプのおもちゃは、遊びの準備段階でショーケースの中に並べるものの配置まできっちりと説明書に書いてあるため、子どもの創造性や自主性を発揮する余地が全くないのです。

柳澤綾子『自分で決められる子になる育て方ベスト』(サンマーク出版)

これらを踏まえると、おもちゃは使用用途の限られていない、想像力によって何にでも見えるもの、創造力によって何にでもなるものがおすすめです。

大きさも種類もそろっていない葉っぱが目の前に並べられた光景をイメージしてみてください。きっと子どもたちは思い思いに遊び始めるはずです。大きな葉っぱをお皿に見立て、細長い葉っぱを細かく千切って「これはラーメン」と言い、子ども同士で小さな葉っぱをお金に見立ててラーメン屋さんごっこを始めるでしょう。これが3つのPの遊び(Play)から情熱(Passion)に続く矢印にあたると考えればわかりやすいでしょうか。

子どもたちにはもともと豊かな創造力も想像力も備わっているのです。

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