「ワクチンに懐疑的な人は陰謀論者」とレッテルを貼ってきた

こうした中、NHKが報道姿勢を転換し、ワクチン被害を報じたことは、大きな変化を予感させるものでした。

というのも、コロナワクチンの被害に関してNHKは最も否定的なメディアの一つだったからです。

NHKは過去に「おはよう日本」の中で「ワクチン“誤情報”や“デマ” 私はこうして抜け出した」という特集を放送したほか、「フェイク・バスターズ」という番組では「親が陰謀論を信じ込んでしまった…… 苦しむ子どもたち」という特集も放送していました。

さらに、NHKの「ニュースウオッチ9」という番組は、2023年5月、実際には「コロナワクチン被害者」だったにもかかわらず、「コロナ感染による被害」だと偽って放送しました。

この番組は後日BPOにおいて「放送倫理違反」を指摘されています。

つまりNHKはこれまで、時には事実をねじ曲げてまでも「ワクチンに懐疑的な人はすべて“陰謀論者”」というレッテル貼りを行ってきたのです。

写真=iStock.com/Snizhana Galytska
「ワクチンに懐疑的な人は陰謀論者」とレッテルを貼ってきた(※写真はイメージです)

そのNHKが、コロナワクチンの被害について報じたのは、NHK内部でもさまざまな意見があり、報道姿勢をめぐって議論が行われている証拠だと思います。

新薬には必ずリスクがある

ワクチンを含むすべての医薬品には、メリットがある一方で、リスクも必ず存在します。いわゆる「副反応」です。

日本で過去に起こった代表的な薬害」として、「サリドマイド」や「スモン」「薬害エイズ」などがありますが、これらに共通するのはいずれも「新薬」だったという点です。

新薬には画期的な効果が期待される一方、臨床データが少なく、一定のリスクがつきもの。そのため医療界には「新薬はなるべく使うな」という教えがあります。

コロナワクチンは「mRNAワクチン」という新しいワクチンであり、当然一定のリスクがあることは明らかです。

そのため政府やメディアは、新しいワクチンのリスクについてきちんと調べ、その情報を提供するべきでした。

ですが、国もメディアも医療業界も、リスクについては報じませんでした。

政治家や専門家の中には「リスクは一切ない」と断言していた人もいたのです。

その結果、約800人もの方が亡くなったということを私たちは反省しなければなりません。

国全体が「ワクチン接種推奨」に偏りすぎたことが、「未曾有の大薬害」を生んだ可能性があるのです。