法律
自分を守る法律を知っておこう
『こども六法』山崎聡一郎:著 伊藤ハムスター:イラスト 弘文堂
「いたずらは重い犯罪になる」「こどもにはやりなおすチャンスが与えられる」など、六法(日本国憲法、刑法、民法、商法、刑事訴訟法、民事訴訟法)のうち商法を除き、少年法、いじめ防止対策推進法を加えて、子供に関係が深い法律についてイラストを交え解説した本。
「何をしたら法律違反かを丁寧に説明しています。逆にとらえれば、自分の生活を守るためのルールが書かれていて、法律を身近に感じるきっかけになります」(林)
社会保障
修学支援金、給付金……心強い国の制度がある!
『15歳からの社会保障人生のピンチに備えて知っておこう!』横山北斗 日本評論社
突然の事故で障害を負ったり、生活費のことで困ったり……こうした場面で助けになるのが社会保障制度。10代の若者がトラブルに直面した際に役立つ社会保障制度を紹介した本。
「アルバイトができなくなり家賃が払えなくなった大学生の事例など、ストーリー仕立てで紹介しています。日本の社会保障は申請主義なので、申請すれば助けてもらえます。いつどんな困りごとがあるかわからないので、いざというとき活用できるように知っておいてほしいです」(林)
選挙
民主主義の基本、選挙の投票を体験できる絵本
『どうぶつせんきょ』アンドレ・ホドリゲス、ラリッサ・ヒベイロ 木下眞穂:訳 ほるぷ出版
森のリーダーを決める選挙で、ライオン、サル、ヘビ、ナマケモノが立候補して、それぞれポスターを作ったりして選挙活動をする。その結果選ばれたのは……? ブラジルで出版された絵本の翻訳版。
「実際の選挙を動物の世界に置き換えている本で、低学年から読めます。自分だったらどの候補者に投票するか考えながら読んで、そこで考えたことを親子で話し合ってほしいです。家族でも違う意見があることを知ることもいい経験になります」(林)
権利
いじめ、差別、虐待……子供が持っている世界標準の権利とは?
『きみがきみらしく生きるための子どもの権利』甲斐田万智子:監修 林ユミ:絵 KADOKAWA
2023年4月にこども家庭庁が発足し、こども基本法が施行されることもあり、注目されている子供の権利。子供ならだれもが持っている権利として、国連が作った「子どもの権利条約」の主な条項を解説している。
「子供の権利について、世界ではどのように考えられているのかわかりやすく書いてあります。海外の貧しい国の子供だけの話ではなくて、虐待や貧困、いじめや障害のある場合など日本の子にも守られるべき子供の権利があることを知ってほしいです」(林)