仕事ができる女性ほど、多数の「いいね」を狙ってしまう

川崎さんいわく、現代の働く女性が抱える“別の悩み”とは、一般的なマッチングアプリでつい「いいね!」をもらいにいってしまう、という傾向です。

婚活は、たとえるなら「一本釣り」。不特定多数に「いいね!」と言われる必要はなく、自分がいいと思うたった一人の異性に気に入ってもらえればいいのですが……、往々にして仕事がデキる女性ほど、アプリで「投網とあみ漁」、すなわち広く網を投げ入れ、一気に多くのターゲットを釣り上げようと考えてしまうとか。

キャリ婚を運営する川崎貴子さん。(写真提供=本人)

「要は、仕事と同じようにテク(ニック)に走りやすい。どうすれば数多く『いいね!』というモテの成果を出せるのかと、『モテマニア』になってしまうんです」

そうした女性は、ピンクのカーディガンを着てかわいらしさを演出したり、「今日はコトコト、豆を煮込んでいます」と家庭的な側面をアピールしたりと、テクに走って「いいね!」を多くもらおうとしやすいと川崎さん。同じ女性として、よく分かります。

女性が有料、男性が無料、アプローチは女性から

現在、マッチングアプリの多くは“男性”の側が女性より多めに、あるいは一方的に課金され、女性は無料か支払い金額が抑えられているケースが大半でしょう。

対するキャリ婚の場合、女性会員は「働く女性」が基本で有料、一方の男性会員は無料なのが特徴です。アプローチも、基本的には女性から。

あるキャリア女性(総合職・30代半ば)は、「他の婚活サービスでは、私の(高い)年収や学歴を知ると、男性が卑屈になってしまうことが多かった」といいますが、キャリ婚はもともと女性主導をうたっているので、どう思われるかを気にせず「積極的にどんどん会っていこう」と思えたそう。その結果、アプローチを始めてわずか2カ月で、交際に至ったといいます。

一方で、こうしたシステムゆえに「立ち上げ当初は、働く女性の収入目的で“ヒモ候補”の男性ばかり来てしまったらどうしようと、不安もありました」と川崎さん。

ですが蓋を開けてみると、実際は平均よりはるかに高年収な男性たちが集まってきて驚いた、とのこと。多くはリベラルで柔軟性もあって、「よくぞこれまで独身でいてくれた!」と感激するといいます。

キャリ婚のトップページ。

「典型的なのは、中高一貫の男子校卒で、理系の有名大学を経て、IT企業でエンジニアとして働いていたりするケース。彼らは異性と出逢う機会が多くないうえ、『自分もパートナー(女性)と働きながら共に成長したい』『(専業主婦に)ご飯を作ってただ帰りを待っていられるのは負担』などと話します」(川崎さん)

ところで川崎さんはなぜ、希少な“女性主導”の婚活アプリのサービスを始めようと考えたのでしょう。