生理で起こるマイナートラブル

生理前や生理の期間中は、ホルモンバランスの変化によって、さまざまな不快な症状(マイナートラブル)が起こることがあります。

生理前に重度の抑うつ、不安、情緒不安定を感じる方もいて、そういった重症型のPMSを月経前不快気分障害(PMDD)と呼びます。

生理前1週間ごろから起こる不調】……月経前症候群(PMS)
◆身体の症状:腹痛や腰痛、頭痛、胸の張り、吐き気、強い眠気、だるさ、便秘、むくみなど
◆心の症状:怒りっぽくなる、気持ちが沈むなど
生理期間中の不調】……月経困難症
◆身体の症状:腹痛、腰痛、頭痛、吐き気、強い眠気、だるさ、下痢など
◆心の症状:イライラや憂うつ感、情緒不安定など

PMSや月経困難症の症状がある時には、無理せず休息を取る、温かいものを飲んだり食べたりする、ストレッチなどの軽い運動をするといった対処が効果的です。

シオリーヌ(大貫詩織)『CHOICE 自分で選びとるための「性」の知識』(イースト・プレス)

痛みが強いときには、市販の鎮痛剤を使用してもかまいません。

しんどいとき、それを我慢しすぎる必要はありません。症状がひどく日常生活に支障をきたす場合には、低用量ピルや漢方薬を使った治療の対象となることがあります。

「生理が重くてツライ」というのは、婦人科に行く一つの理由です。重たすぎる生理痛の背景には婦人科系の病気が隠れている可能性もあるので、症状がつらい場合には無理をしすぎず一度婦人科に相談に行くことも検討してみてください。

生理前や生理中にどんな症状があらわれるかは本当に個人差が大きく、症状の重さも人それぞれです。ご自分の大切な方を支えたいと思っている方はぜひコミュニケーションをとって、パートナーや家族がどんなことに困っていてどんなサポートを必要としているのかを知っていただけたらと思います。