「お金の心配はなし」で、保険加入は全キャンセル
【家計簿診断】
貯金総額は2700万円。持ち家のローンは完済し、アパート経営(2室)による家賃収入という不労所得に加え、独立した子供(36歳)からの援助金まである。3年後からは年金もある、悠々自適のシニア家計だ。そのくせ、日々の支出は最小限で、収入の範囲内で夫婦一緒の習い事や旅(娯楽費)を楽しんでいる。
【保険診断】
夫婦とも1000万円の死亡保障額の保険と、1日1万円の終身タイプ医療保険に加入していたが、貯蓄額、不労所得、今後の年金のことを総合的に考え、すべてとりやめ。その分、年間払いにしていた保険料約16万円も浮く。
60代がかかりやすい保険の病気「保険過剰」依存症
AやB世帯のように、家計簿の内容や今後の収入の予定、子供の独立といったことをよくよく考えれば、保障額の大きい死亡保険に入る必要はあまりないのに、実際は手厚く加入しているという60代が多い、と横山さんは話す。
「油断大敵だ、これから何があるかわからない。保険って、何歳になっても入っておくものだ」
そんな不安症や思い込みの強い人たちに、“保険依存”が起こりがちだ。
ただ、貯金額が少ない、年金支給額が少ない、といったことが予想される場合は、死亡保険や医療保険に加入しておくに限る。
家計再生コンサルタント・ファイナンシャルプランナー。
6000人以上の貯金ゼロの人々を再生させた実績を持つ。各世帯の収支バランスを見ながら適切な保険を選ぶ。