イギリス名物ジェームズ・ボンドも米で撮影?

突然の関税宣言はアメリカに留まらず、世界的な憂慮を巻き起こした。英テレグラフ紙によると、イギリスの映画業界にも動揺が波及。なかでも懸念されているのは、アマゾンが今年2月に10億ドル(約1435億円)超で制作権を取得したジェームズ・ボンド・シリーズだという。

ボンド映画は世界各地でロケが行われてきたが、シリーズ全体を通じてイングランドに位置するピンウッド・スタジオと深い関係があり、公式25作品中23作が同スタジオで撮影されている。だが、関税の影響を避けようとするならば、製作拠点をアメリカに移転せざるを得ないとの議論も噴出。イギリス文化の象徴であった007シリーズの行方が懸念されている。

業界団体も危機感を示している。イギリスの放送・娯楽・通信・劇場組合(Bectu)のフィリッパ・チャイルズ氏はテレグラフ紙に、「こうした関税は、コロナ禍と最近の不況からようやく回復しつつある業界に致命傷を与えかねない」と語り、アメリカ国外の映画業界を不調に追い込むものだと非難した。