「誰もが一発合格する」昇任試験に不合格

中学の頃から理数系科目が得意で、証明問題を独自の方法で解いて数学教師を驚かせた。進んだ東京理科大学では「応用がきく」と化学を学んだ。

ある日、警視庁科捜研に勤める同大OBの話を聞いた。薬物鑑定を行い、裁判にも証人出廷するという。「世の中のためになる仕事だ」。魅力を感じて採用試験を受け、81年、技術職である科捜研研究員になった。

入庁3年目で「誰もが一発合格する」という主任昇任試験を受けたが、2年連続で落ちた。鑑定方法を巡ってよく上司と衝突していたことが影響したとみられ、「内申」が低かった。プライドが傷つき、「もう辞めてやる」と思い詰めた。