「食中毒」が各地で報告されている

プラボウォ政権は予算効率化で浮いた306兆ルピア(約3兆円)の大部分をMBGに投入している。ここで削減された予算には道路維持など公共事業や新首都ヌサンタラ(IKN)移転など重要な事業がいくつも含まれている。

これらを犠牲にしてまで現政権がMBGを進めることに対して、「栄養不足の解消という理念は正しいが、犠牲が多すぎる」(インドネシア政府関係者)といった批判も高まっている。「MBGを最も喜ぶ地方の低所得者層の政治的支持を取り付けることが狙い」(同)という見方もあるが、様々な課題を抱えるインドネシアでどこまでMBGを最重要政策として続けられるか。政権の動向に国内外からの注目が集まっている。

「無償給食プログラム(MBG)」では、子どもたちが食後に嘔吐や下痢を訴える事例が各地で報告されている。栄養不足を解消するためにインドネシア全土の児童・生徒に無料で栄養バランスの取れた食事を提供するという壮大な政策だが、保護者や教育現場に不安が広がるなど運営体制に懸念の声が上がっている。