2025年3月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお送りします。健康部門の第1位は――。
▼第1位 70歳のセックスがこんなに楽しいなんて…「膀胱、子宮、直腸が腟から飛び出る」更年期障害の女性がやったこと
▼第2位 認知症リスクがどんどん下がる…82歳の脳科学者も実践している「高齢者はやらなきゃ損」な日課
▼第3位 1日3食も、早寝早起きも、朝の洗濯もやらなくていい…医師・和田秀樹「60代から本当に必要な習慣」
▼第4位 「口癖」を聞けば一発でわかる…「ヨボヨボ老人になる人」と「死ぬまでピンピンしている人」の決定的な差
▼第5位 この器官が衰えるとヨボヨボ化が一気に進む…視力でも味覚でもない「認知症の発症を遅らせる」ための必須条件
70歳の今も恋人とセックスを楽しんでいる
「産婦人科にはできるだけ行きたくない」
「アソコに触るのはお風呂で洗うときだけ」
「もう恋愛もセックスも一生しなくていい」
60歳のころ、私はそう考えていた。ところが70歳になったいま、私は恋人とセックスを楽しみ、本やYouTubeで多くの人に恋愛や腟ケアを勧めている。まるで別人である。
今日は、なぜそんなことになったのかを、お話ししよう。
「セックスレス」が引き起こした体の異変
夫とセックスレスになったのは、35歳のころだった。そのまま共に暮らし、50歳を過ぎてから離婚したので、私は60歳になるまで、25年近くセックスをしていなかった。最初のころは寂しさもあったが、やがて、セックスがしたいとも恋人が欲しいとも思わなくなった。何年ものあいだ、「私には女性器なんてありません」という顔をして生きてきたのだ。
つまり、腟をほったらかしにしたのである。けれども、そのせいで、私は多くの病を抱えることになった。
月経痛は若いころからあった。だが、それが原因で日常生活に支障をきたすようになったのは40代半ばになったころ。女性ホルモンが急激に減少する更年期であった。その後、歳を重ねるごとに月経痛は苛烈になり、やがて排泄器官にも、無視できない問題が起きてきた。
月経痛や排泄の問題は、ある日、突然、起きたわけではない。徐々に、静かに進行していったのだ。そのため、それらの問題は私にとって異常事態ではなく、「いつものこと」になっていた。痛くても苦しくても病気とは思わず、「これは体質だから、耐えるしかない。受け入れるしかない」と思っていたのだ。そのせいで私は、閉経するまでの10年近くを、ただひたすら痛みや苦しみに耐えて暮らすことになった。
本当に愚かだった。けれどもこれは、私だけに起こったことではないだろう。