複数のやりたいことをセットにする

さらにいえば、「自分時間」は、趣味や資格勉強などの「目的系」と掃除や料理などの「生活系」をセットにして考えることをおすすめします。

朝の「自分時間」が1時間なら、目的系30分、生活系30分などとします。もちろん、15分単位で区切るなど、もっと細分化してもいいです。

複数のやりたいことをセットにしておけば、もしどちらかひとつ(どれかひとつ)しかできなかったとしても「最低限これだけはやれた」とポジティブに考えることができるからです。

井上皓史『がんばらない早起き 「余裕のない1日」を「充実した1日」に変える朝時間の使い方』(かんき出版)
井上皓史『がんばらない早起き 「余裕のない1日」を「充実した1日」に変える朝時間の使い方』(かんき出版)

たとえば前日に飲み会があって、いつもより寝る時間が30分遅くなってしまったとします。睡眠時間は削らないのが基本なので、起床時間も30分遅れることになります。すると、朝の「自分時間」はいつもより半分の時間しか確保できないことになります。

このようなとき、私なら「目的系」をカットして、30分の自分時間は「生活系」に充てます。生活の土台となるのは「生活系」のほうだからです。

ランニングや読書ができなくても、身の回りを整頓したり、きちんとした食事がとれていれば、気持ちが安定します。

ルーティンどおりの時間が確保できなかったときも、その日自分が「ごきげん」でいられるように、あらかじめ選択肢と優先順位を考えておくというのも1つのアイデアです。

井上 皓史(いのうえ・こうじ)
朝活コミュニティ「朝渋」代表、Morning Labo取締役

1992年、東京都生まれ。朝活コミュニティ「朝渋」代表。株式会社Morning Labo取締役。2児の父。2016年より朝活コミュニティ「朝渋」を東京・渋谷で立ち上げ、読書や英会話、ゲストを招いたトークイベントなどさまざまな活動を行う。これまで3万人以上に「早起き」のメソッドを伝えている。著書として『昨日も22時に寝たので僕の人生は無敵です』(小学館)がある。