家計簿をつけていないため、今回、「これぐらい使っているはず」という数字を書きだしてみた。現状では毎月4万2000円の赤字が出ていて、ボーナスでも補てんしきれていない状況だ。さらに、娘の高校の学費は貯金を取り崩して支払っているため、貯蓄がだんだん減っている。このままだと大学進学資金が足りなくなる可能性が高い。
残された時間は少ないので、見直しを急ごう。まずは、使っているお金を正確に把握するのが急務。そして、不要な部分を思い切ってカットする。洋服代や化粧品費を大幅に削減、娘のこづかいは毎月の金額を決めて、足りないならアルバイトをしてもらう。
毎月の赤字がなくなれば、学費をボーナスで払える。貯金の取り崩しがなくなれば、次は年収800万円のパワーで貯金額を増やしていく番だ。
山田家はここが優秀!
年収が増えても支出を増やさない堅実家計
年収が800万円あっても支出が膨らんでいない堅実家計。中高生の男の子が2人いれば食費が増えてもある程度しかたないが、16%以下の6万円に抑えている。子どもを公立に進学させているのも◎。こども保険を除いた保険料は夫婦で1万4000円と割安なタイプを選択。住宅ローンも定年までに終わり、退職金も見込まれるので老後への備えも万全だ。
杉山家はここを改善!
買い物は予算の範囲内で。子どもにお金を渡すのは×
まずは何にいくら使っているかを認識する。妻が働きに出れば出費がある程度増えるのは自然なので、予算を決めて範囲内で使うこと。子どものこづかいも金額を決め、その都度渡すのはやめる。食費や通信費なども工夫して削減し、毎月の赤字解消を急ぐ。共働きだとこれ以上収入を増やせないので、老後資金を貯めるため奨学金を利用する方法も検討。
(有山典子=編集・構成 Getty Images=写真)