親の介護にはいかなる苦労や課題があるのだろうか。50代超の5人の女性が、仕事・家事・育児をしながら実際に80代以上の親の介護に直面した時、その胸にはどんな思いが去来したのか――。

※本稿は、月野まる『ままならないアラフィフたち 介護はじまりました』(主婦の友社、監修:太田差惠子)の一部を再編集したものです。

うなぎ
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私の介護体験談1

両親は二人暮らしの老々介護。母に何かあったら……私だろうなぁ

アイコさん(52歳)東京都在住
父(84歳)母(80歳)埼玉県在住/夫婦二人暮らし

半年ほど前、隣県に住む父が突然入院し、心臓の手術を受けました。病院で「退院に備えて入院中に要介護申請をしたほうがいい」と言われ、市役所に申請しました。ただ、入院した病院は父の自宅から車で2時間以上の距離。市役所の担当者と連携がとれず、認定調査にも手間取り、認定がおりるまで2カ月以上かかってしまいました。

月野まる『ままならないアラフィフたち 介護はじまりました』(主婦の友社、監修:太田差惠子)
月野まる『ままならないアラフィフたち 介護はじまりました』(主婦の友社、監修:太田差惠子)

退院後は在宅介護を受け、週2回デイサービスに通っています。主たる介護者は母ですが、父が入院したことで想像以上に母が落ち込んでしまい、食欲もなくしてしまいました。父が入院してからの3カ月は、月の半分くらいは実家で泊まり込み、書類を書いたりケアマネの選定をしたりサポートしました。

現在は私が月2回、九州に住む姉が月1回帰省して支えていますが、姉は義両親を介護しているので、なんとなく「アイコ、よろしく」の空気。

私はひとり暮らしだし、母が要介護になったら……介護するのはきっと私なんだろうなぁと感じています。自分の人生と親の介護のバランスをどうとるかが目下の課題。と言いつつ、意を決してペーパードライバー講習を受け、父の病院の送迎を手伝っている私です。