最新技術を自ら体験し消費者心理を理解する

2つめは市場調査です。

テスラは自動運転技術やエネルギー管理システムなどの分野で先駆的な開発を行っています。例えば、家庭用蓄電池の「Powerwall」は、太陽光発電システムで発電した余剰電力を蓄え、停電時にも電力を利用できる環境を整えています。

お金持ちがテスラを選ぶ理由の一つは、これらの技術革新を早期に体験し、市場の将来性を感じ取るためです。

企業経営者として消費者心理を理解するためでもあるのではないでしょうか。とくに最近の消費トレンドである「持続可能性」に合致したテスラの戦略は、これからのビジネスの参考になります。テスラは単なる車ではなく、テクノロジーとライフスタイルの象徴として位置づけられているのです。

節税を意識すればテスラが3割引で買える

3つ目は節税です。お金持ちにとって、テスラは目に見えない「経験」「投資価値」「社会的責任」「ブランド」という価値を高めることができるお得な買い物ですが、さらに自社の経費になり節税になるのであれば理にかなっています。

30万円を超える資産は、購入時に全額を一度に経費として計上するのではなく、その資産が使用される期間にわたって段階的に費用を計上します。使用される期間(耐用年数)は、普通乗用車の新車の場合、6年と決められています。6年をかけて徐々に経費に計上していくのです。これを減価償却といいます。

減価償却には定率法と定額法がありますが、法人の場合は原則として定率法で計算します。たとえば1000万円で購入した車は、初年度333万円(定率法償却率0.333)を経費に計上することができるのです。

*企業の規模や選択した会計基準、取得時期により異なる。

企業の法定実効税率(実質的な税負担率)を約30%とすると、テスラを購入することで30%分の税負担が軽減されるので、実質的に700万円で購入したことになります。個人事業の方の場合は、最高税率は55%(所得税+住民税)ですから、その場合には、実質450万円で購入できたことになります。