OK!
「確かにご指摘の通り、私は約20年間、御社よりも規模の大きい企業で勤務していました。5年前に支店長に昇格後は、支店のマネジメント業務全般を任され、支店の部下20名の売上管理と支店内でのイベント開催といった販促業務が主業務になりました。
しかし組織が大きいために分業制が確立していることに加えて、マネジメント業務と販促業務で手一杯で、私が営業現場に行くことは、ほぼなくなりました。
やはり私は、お客様に直接向き合って商品を提案していくのが一番向いていますし、何より20年のキャリアを活かせると思っています。
現職のままでは、今後ますますマネジメント業務にシフトしていくでしょう。私はプレイングマネジャーとして営業も管理も両方やる仕事が最適と思い、今回応募した次第です。この想いが実現できるなら、待遇面が大幅に下がってもかまいません」

↑「今の会社と応募企業の差」、「応募企業への入社意欲」、「入社後の働く覚悟」の3つのポイントがきちんと盛り込めていることが最も重要です。

待遇の良い会社で実績も上げていたのに、なぜ退職を?

【面接官が知りたいのはココ!】
何かネガティブ要素を抱えていない?
もう一度、退職について納得のいく説明を聞きたい

「現状にどんな不満があるの?」、「今の会社にいられないトラブルでも起こした?」という疑問を解消するための質問です。

実績や処遇を振り返り、それらを捨てて退職する理由を説明します。

一番NGなのは現職に対する不満や誹謗ひぼう中傷等、ネガティブな退職理由を吐露することです。

「実績を上げても報酬に反映されるのはごく一部で、反映方法も不透明で」、「給与は良いのですが、職場の人間関係が本当に悪くて」等、事実でもそのまま伝えてはいけません。

たとえば、「周りの人達やお客様に恵まれたこともあり、この数年は連続して一定以上の実績を残すことができました。上場企業でしたから待遇も恵まれていたと思います」と、実績や処遇の振り返りをした後、「ただ、先ほど申した通り、今までの融資営業の経験を活かして、今後伸びが期待されるM&A業務に就きたいという決心は固く、1年前から計画を立てて転職の準備をしてきました。退職を決意したことに全く後悔はありません」と、前向きで先を見据えた自身の計画に基づく退職であることを説明するようにしてください。

たとえばこういう人の場合

39歳男性、大卒。新卒入社した1社に勤務中。現在は本社の経営企画部に配属。
今回は2社目の転職で、同業種の営業マネジャー職への応募。

NG!
「40歳で子会社に転籍出向になる可能性が高く、そうなるとこの待遇も続かないため、そろそろ行く末を見極めないといけない時期かと思いまして」

↑現実的な話であっても、ネガティブな退職理由はご法度です。

ビジネス面接を行う女性の手
写真=iStock.com/mapo
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