転職の面接で答えにくい質問をされたら、どう切り返せばいいのか。キャリアカウンセラーの中谷充宏さんは「感情的になったり、今の職場に対する不満などのネガティブな退職理由を吐露してしまうのが一番良くない。反省すべきところは反省しつつ、将来に向けた前向きな話に切り替える方が得策だ」という――。(第6回/全6回)

※本稿は、中谷充宏『30代後半~40代のための 転職「面接」受かる答え方』(秀和システム)の一部を再編集したものです。 

ルーペを持つ実業家のコンセプトイメージ
写真=iStock.com/Dilok Klaisataporn
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当社のような小さな会社で、やっていけますか?

【面接官が知りたいのはココ!】
現職と当社の差は認識してるよね?
小さな会社への入社意欲や、そこで働く覚悟も聞きたい

感情的にならずに「やっていけます」という回答をするのは大前提です。

その上で、次の3点を考慮して面接官に「やれる」と納得してもらわなければなりません。

まず「今の会社と応募企業の差」を認識できているかどうか。

次に「応募企業への入社意欲」です。なぜ、あえて規模が小さい当社で働きたいのか、何をやりたいか。

最後に「(入社後の)小さい会社で働く覚悟」です。「こんな雑用まで私がやるの?」、「前の会社ではこうではなかった」といったことがないように、確固たる気持ちを宣言してください。

たとえば「確かに前職では、首都圏の23店舗の売上集計や分析に従事していましたから、国内で店舗が1つの御社で、この経験が直接活かせることはないでしょう。しかし、私は首都圏限定の売上管理ではなく、会社全体の数字を把握し販売戦略を練り、経営層に提言していくような、今回の御社のポジションに非常に魅力を感じています。規模の違いがあり職場も変わりますから、仕事の進め方や社風、待遇などに違いがあることはもちろん覚悟しています」というように、上記3つのポイントを盛り込むように話すことが肝要です。

たとえばこういう人の場合

43歳女性、大卒。新卒入社した1社に在職中。今回は2社目の転職で、現職と比べて規模が小さい同業の同職種(営業課長候補職)への応募。

NG!
「御社も立派な会社ですし、今の勤務先とそんなに大きな差はないと思っています」

↑今の会社と応募企業の差を認識していないと見限られる、お世辞でしかない発言はNG。