他人の結婚報告を「結婚爆弾」と呼ぶ心理

学生時代からの友人は、みんなとっくに結婚していた。子どもがいる友人がほとんどで、LINEグループでは子どもの話題ばかり。それがつらいのだという。

会ってもストレスになるだけなので、K絵さんは、「既婚者や子どもがいる友人とは会いたくない」という。実際に、誘われても仕事を口実に断っている。

あるとき、レストランでランチをしていたら、隣の席にいた同世代の女性グループの1人が、「結婚が決まったの」と幸せそうに報告していた。

「すぐ近くで『結婚爆弾』を落とされたんです。ひどいですよね!」とK絵さんは憤っていた。この被害者意識こそが、K絵さんが陥っていた思考だ。「医師と結婚すれば、先に結婚した友人たちと“逆転”することができる」というのも、被害者意識からの発想といえる。

K絵さんはこれまで、勉強でも仕事でも、努力をして成果をつかみ取ってきた。だからといって、恋愛や婚活は努力をしても報われるとは限らない。

「周りの人たちは、たいした努力もしないでほしいものを手に入れているのに、どうしてこんなにがんばっている自分は、結婚できていないんだろう」

そう考えてしまい、まわりの結婚にも納得がいかないのだそうだ。

K絵さんに必要なのは、「他人の結婚は、自分の結婚とは関係ない」という視点だ。レストランでたまたま隣の席にいる知らない人が結婚して幸せになったからといって、自分の結婚相手が消えるわけではないし、幸せが目減りするわけでもない。

また、たいした努力をせずに、簡単に結婚したように見える友人が、実際にどんな努力をしているかはわからないはずだ。

K絵さんのように、「周りの人の幸せが、自分を不幸にする」という認識を持っている人は、意外と多い。その根底にあるのは、「私の周りにいる人たちは、私を幸せにしなければいけない」という「お姫さま思考」といえる。

その思考の原点は、家族関係にあることが多い。K絵さんに家族のことを聞くと、「子どもの頃、いつもお父さんと弟が2人で楽しそうにゲームをしていました。私はその間、放っておかれてさみしかったです」という。

「家族は、私を幸せにするべき存在」という認識を持っている人は、結婚相手にも当然その役割を求めようとする。