ますます先が読めなくなるこれからの時代。社会がどう変わっていくのか予想がつかない中、親がわが子にしてやれること、それは「たくましく生き抜く力」をつけること。そのための、たった一つの方法とは何か。『プレジデントFamily』編集部が小児科医の成田奈緒子さんに聞いた――。（前編／全2回）

※本稿は、『小学生知育大百科　2024完全保存版（プレジデントムック）』の一部を再編集したものです。

親も子も睡眠不足！

世の親御さんたちは、将来、お子さんが困らないようにと、一生懸命に子育てをされていらっしゃると思います。少しでもいい教育を受けさせたい、少しでもいい大学に入ってほしい。つまり、「学歴」をつけることだけに目が向いていることはないでしょうか。

成田奈緒子さん
成田奈緒子さん（『小学生知育大百科　2024完全保存版』より）
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でも、私は思うのです。これからの時代は、学歴があるだけでは子供たちは幸せになれないかもしれないと。資本主義は破綻しかかっていますし、日本の経済はいつまでたっても低迷したまま。新しいウイルスがいつ出てくるかわかりませんし、天災も増えている。政情不安の国も多いなど不安要素がいっぱいです。

そう考えたら、子供たちに必要なのは、「どんな世の中になっても元気に生きていく力」です。たとえば、砂漠の真ん中にポトッと落とされても、なんとか生き抜く力です。

その力をつけるために必要なことは、ただ一つ。睡眠です。しっかり寝ることで、体も脳も心も育つのです。「寝る子は育つ」のです。

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