日本人の健康寿命は男性72.6歳、女性75.5歳
「人生100年時代」といわれて久しい日本において、いくつになっても若々しく前向きに生きることがいっそう重要になってくると思います。そして、年齢を重ねて人生の最終章を迎えるときに大切なのは、健康的に天寿をまっとうすることです。
「健康寿命」という言葉を耳にしたことがあると思います。これは、「平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態にある期間を差し引いた期間」を指しています。つまり、元気に日常生活を送ることができる期間です。
WHO(世界保健機関)が発表した2023年版の世界保健統計(World Health Statistics)によると、日本人の健康寿命は、男性が72.6歳、女性が75.5歳で、いずれも世界1位となっています。
世界1位はすばらしいことですが、この年齢を見て、「意外に若いな」と思いませんでしたか?
老後に約10年の介護状態が待っている現実…
厚生労働省の「簡易生命表(令和3年)」によると、2021年の日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳となっています。
平均寿命は「0歳における平均余命」を意味しますが、一般的にはこちらの年齢のほうが馴染み深いため、「人生まだまだ長い」と思っている方も少なくないかもしれません。
でも、平均寿命は、決して人生を謳歌できる年齢ではありません。
実際に、平均寿命と健康寿命には男性で約9年(8.87年)、女性は約12年(12.07年)もの開きがあります。この間は、なんらかの制限を受けながら日常生活を送ることを強いられる、ということなのです。
この期間を短くすることが、私たちが次に目指すべき目標といえるでしょう。健康寿命を延ばし、平均寿命との差を縮めるためのカギを握るのは、血管の若さです。