業績を上げ続けるための3つのポイント

これまで見てきたことまとめると、マイクロマネジメントの罠を避け、業績を上げ続けるために、以下のポイントが重要となるといえます。

1.「業務の“見せる化”」を徹底する
2.状況が悪いときこそ、他者を巻き込む
3.成果を出すための手段としてスマートな管理を実践する

これらのポイントは、組織の成果を向上させるだけでなく、個々の社員が持つ能力を最大限に引き出し、自己成長を遂げるためのアクションでもあります。

「自律型人材」へとアップグレードしよう

本稿で見たような、30代で「できる社員」となった人々が持つ「業務の“見せる化”」や「巻き込み力」を周囲の社員も身につけることで、組織全体の成長につながります。これらのスキルの習得により、言われたことだけやる「従順社員」から自分で考えて動く「自律型人材」へとアップグレードされます。

越川慎司『29歳の教科書』(プレジデント社)
越川慎司『29歳の教科書』(プレジデント社)

「頑張っているのに成果が出ない」という20代のみなさんは、「頑張り方」を変えるだけで大化けする可能性があることを知ってください。そして、20代・30代の後輩や部下の悩む姿が気になる先輩社員のみなさんは、若手社員が腹を割って話せる環境を用意して、「業務の“見せる化”」を浸透させてみてください。

「何をしたらよいかわからない」と悩める20代30代のビジネスパーソンに向けて、今回『29歳の教科書』を著わしました。

若手社員の指導法に悩む方にも役立つ実践的なテクニックを載せています。本書も参考にしながら、小さな行動実験を続け、成果を出し続ける仕組みをご自身で作っていただけるとうれしいです。

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