エイトさんが生きている限り僕は大丈夫

【エイト】政治家が絡んでくると、やはり気をつけたほうがいいなという場面はあります。有名になったがゆえに危ないという部分もありますよね。ひろゆきさんはよくご存じかと思うんですけど。

【ひろゆき】僕も統一教会のことを発信していると、「身の危険を感じないんですか?」と聞かれることがあります。そういう時は「有田さんと、エイトさんが生きている限りは大丈夫でしょう」と返しています(笑)。

【エイト】そうなんですね(笑)。

【ひろゆき】僕は日本に住んでいないのでリスクを感じないんですが、エイトさんや有田さんはそこそこリスクがありそうなのに、変わらず取材し続けているからすごいですよね。

【エイト】ちょうど今日、久しぶりに有田さんとテレビ局でバッタリ会いましたけど、元気にされていました。僕も有田さんが生きてるから、まあ大丈夫かなと思っています。みんな、ほかの人を基準にしているという(笑)。

【ひろゆき】「この人が生きてる限り大丈夫」ってお互いに思っている。

【エイト】紀藤弁護士も、やはりよく脅迫を受けているそうですからね。脅迫で済んでいるうちは本当に危なくはないのか、わかりませんが。とりあえず家に帰ると一応、周囲は気を付けますね。誰か潜んでいるんじゃないかと。

注 2022年9月29日、旧統一教会は紀藤弁護士ほか弁護士2名、および読売テレビ、TBSらに対して、計約6600万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。

【ひろゆき】でも、誰かが本気で攻撃しようと思ったら、民間人が逃げ切るのはかなり難しいじゃないですか。

【エイト】そうですよね。

【ひろゆき】調べれば家もわかってしまうだろうし、向こうに捕まってもいいという覚悟があれば、一人になるタイミングを狙えますからね。

目の前で怒っている人を見ると笑ってしまう

【ひろゆき】エイトさんはテレビとかでこの問題の解説をしていても、あまり怒りとかを出さないで、淡々と話すじゃないですか。中立な視点で、統一教会が許せないから潰してやるとか、怒りみたいなものは見えないんですよね。

その点、紀藤弁護士とかは、こういうの許せないんだろうなって、見ていてすごくわかりやすい。もちろん、ずっと被害者に寄り添ってやっているから当然なんでしょうけど。

そういう意味では、そこまでのリスクを負ってカルト団体の取材を続けているエイトさんのモチベーションって、外からわかりづらいですよね。エイトさんのモチベーションは、どのあたりにあるんですか?

【エイト】僕は、あまり嫌いなものってないんですよね。山本(朋広)議員とか、虚偽の建造物侵入で訴えてきた菅原一秀議員も別に嫌いじゃない。

【ひろゆき】そうなんですね。

【エイト】むしろ、ネタを提供してくれる面白い存在だな、と思っています。

じつは僕、自分でもよくないなと思っている癖があって。

【ひろゆき】何ですか?

【エイト】目の前で怒っている人を見ると、なぜかニヤニヤしてしまうんです。

——それ、ひろゆきさんと共通してませんか?

【ひろゆき】僕もそれあります(笑)。

【エイト】自分ではその癖にはまったく気付いていなくて。あるとき新聞社の人と取材現場でトラブルになって話をしていたら、突然相手に激怒されたことがあったんです。「なんでお前、ニヤニヤしてんだよ」と。

そこで初めて、自分が人と話すときに笑っていることに気がつきました。今、ひろゆきさんがニコニコしながら喋っているように。

【ひろゆき】同じ穴のムジナですね(笑)。

【エイト】「この人、なんでこんなに怒ってるんだろう」と思ってしまって。

【ひろゆき】たしかに。見たことのない面白いものを見ていると、ワクワクしてしまうんですよね。

【エイト】「なんでこんなに怒ってんだろう。おもしれー」となる。

【ひろゆき】ちょっとスッキリしました(笑)。