野菜は抗がん剤の副作用も軽減する

野菜の抗酸化物質が発がんに予防効果を持つのは、肺がん、胃がん、大腸がんなどだが、では、がんになってしまったら、野菜スープを飲んでも無駄なのだろうか。がん患者に「野菜スープ」をすすめている人がいる。兵庫県のIさん(2021年取材。当時68歳)である。

Iさんは大腸がんで闘病していたが、当時、3年3カ月前(2018年5月)に肝臓への転移がわかった。それも転移したのが7個。外科手術でとることができず、5年後の生存率が15%で3年生きるのはむずかしいと宣告されたという。あるとき、前田教授の野菜スープを試したところ、体調がよかったので周囲にもすすめてみた。すると、肝臓の数値がよくなったという人から、抗がん剤の副作用がびっくりするほど軽減したといった証言が相次いだそうだ。

ボウルには豆がごろごろ入ったスープ
写真=iStock.com/Karisssa
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Iさん自身も、「野菜スープを始めて4カ月後、エコー検査をすると、7個の転移がんのうち3個は壊死が進んでいた」そうで、「これはえらいことだ。抗がん剤の副作用に苦しんでる人に野菜スープのことを知ってほしいと思って、『野菜スープ専用LINE』(有料)を立ち上げたんです」と言う。

三食スープで肌がスベスベになった

Iさんの手元には野菜スープの体験談が600通以上寄せられていて、そのなかからいくつか紹介したい。野菜スープを飲んでいる期間と年齢も示してある。

「舌がん、リンパ節がん、喉頭がんの再発をくい止めたいと思って野菜スープを始めました。三食野菜スープを飲んでいます。まず肌がスベスベになって肌荒れが少なくなり、お通じが定期的に出るようになりました。以前は白血球の値が低くて抗がん剤が打てないときもありましたが、少しずつ値が高くなっていて主治医も驚いています」(6カ月以上/53歳女性)

「乳がんのステージ4です。月並みですが、便の出がいいです。野菜スープを飲む前と比べたら歴然です。体調も元気な日が多くなって食欲もあります。腫瘍マーカーは横ばいですが、こちらも下がってほしい」(6カ月以上/44歳女性)

「白内障の予防のために始めました。風邪をひくと、必ず1カ月ほど咳が止まらなくなり、扁桃腺が腫れて高熱が出ましたが、飲み始めてから悪化することなく、数日で回復するようになりました。また、毎朝決まった時間になると便意で目覚めるようになりました」(1カ月以上/55歳女性)

「肺がんの治療中。血圧が下がった。便通が安定した。熟睡できている感じ。内臓脂肪が減った」(3カ月以上/50代男性)

「動脈硬化症です。野菜スープに鶏ガラの骨スープも混ぜて飲んでいます。スープを飲む前の血管年齢は年相応でしたが、先月の測定では30代になっていました。血管がそんなに若くなるなんて思っていなかったのでビックリです」(6カ月以上/50代女性)