子どもが○つけを自分でやると、メリットが大きい

まず、実施から終了、○つけまでがタイムリーである。解答集を自分でもっていれば、一切待つ必要がない。わからない時や自信がない時は、途中で確認しながら進めることもできる。

また、回収しない前提なので、ゆっくり取り組む子を急かす必要もない。誰に気兼ねすることなく個に応じた自分のペースで取り組み、答え合わせまでできる。

これを言うと必ず「子どもがすぐ答えを見てしまうからだめだ」という反論が出るが、これこそが根本的な勘違いである。「わからない時は手本を見て学ぶ」というのは学び方の基本である。特に理解度が浅い段階なら、見て学べばいい。

そもそもドリルとは語源からしてらせん状に回転しながら繰り返し進んでいくことであり、基礎的な知識や技能を学ぶためのものである。決して創造性(クリエイティビティ)を育てる目的の教材ではない。よって、さっさと正しい解答を見て学ぶのが正しい使い方である。

また、自分で○つけをするとなると、自分の書いたものに対し、結果責任が生じる。終わったからポンと提出して「よく見て○つけといて」とはならない。漢字だったら、細かいところや送り仮名に誤りがないか、セルフチェックが必要になる。計算ドリルだったら、「6」なのか「0」なのか判別不能な字に直面することになる。「こんな紛らわしい字を書いて!」と憤慨するのが教師ではなく書いた子ども自身になる。少なくとも「自分でも読めない字」は少なくなる。

このセルフチェックができるという力は、一生学んでいく上でかなり重要である。これがやがて、自分で購入した参考書の問題を自力で解いて答え合わせをする力や、仕事で自分の書いた書類をセルフチェックするといった、後々確実に必要となる力の基盤となる。将来を見据えるという意味でも、ドリルの○つけに関して不親切な方が、明らかに力がつく。

彼の机の上で男子生徒が数学の宿題をしている
写真=iStock.com/Thai Liang Lim
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ただし前提として必要な条件は、これを教師が授業できちんと教えていることである。漢字ドリルならばきちんと授業中に実施し、新出漢字を扱う際には間違えやすいポイントなども教える。「左」と「右」、「上」の書き順など、教えなければ混同したり間違って覚えたりするのは明白である。