各社の取り組み事例が解決のヒントに
ルーム4では、育児と仕事の両立に関して、各社の現状や課題が話し合われました。本人、上司、総務、D&Iスタッフが一丸となって男性育休100%を目指している会社もあれば、復帰への不安解消のため復帰済みの女性社員と妊娠中の女性社員によるカジュアルなランチ会を開いている会社も。代表者は、こうした事例とともに自社の課題も紹介してくれました。
「復帰した女性社員に管理職を目指すマインドを持ってもらおうと取り組んでいるが、なかなか難しい。結果、昇進スピードに男女差ができてしまっているので、今後も解決を目指していきたいと思います」
ルーム5では、まず女性管理職育成に向けた各社の施策を共有。女性管理職による講演会や若手社員との座談会、横のネットワークづくり、アンコンシャスバイアス研修、管理職の残業削減といった取り組み事例が紹介され、互いに大きな刺激になったといいます。
他に人事担当者ができる取り組みとして、家事代行サービスとの提携や活用推進、フルタイム勤務を続けた場合の金銭的効果を周知するといったアイデアも出たそうです。代表者は「今日の話を参考にしながら、しっかり制度設計をしていきたい」と意気込みを語りました。
周囲のフォロー、ロールモデルの存在、上司の意識改革とそのフォロー、男性の家庭進出、ネットワークづくりや働きやすい風土づくり、テレワークや家事代行サービスの活用──。
ライフイベント後の女性にまつわる課題について、たくさんの解決策が出た意見交換会。少人数のグループに分かれて話し合ったことで、担当者同士の交流も前回よりさらに深まったようです。最後に、木下編集長が参加者の皆さんに向けてこう語りかけました。
「女性活躍を推進するためには、フルタイム勤務に復帰する際の課題解消も重要です。今回話し合っていただいた解決策の実現に向けて、私たちもしっかりお手伝いしていきます」
構成=辻村洋子 撮影=小林久井(近藤スタジオ)