少人数でのグループディスカッションも実施

続く第2部では、Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って意見交換会および交流会を開催。参加者は5名ずつのグループに分かれ、第1部の勉強会の内容をもとに課題や解決策を話し合いました。

Zoomのブレイクアウトルーム機能を使って意見交換会および交流会
撮影=小林久井(近藤スタジオ)

約30分間の話し合いの後、メンバーから出た意見を各グループの代表者が次々と発表。ルーム1では、時短で復職したばかりのメンバーの経験談をきっかけに話が盛り上がったそうです。

「その方は周囲とのあつれきもなく、とてもいい状態で働けているそうです。社員全員が在宅勤務であることと、フォローしてくれる先輩の存在が大きいと。やはり、あつれき解消には職場環境や先輩、ロールモデルの存在が大事だと皆で確認し合いました」

一方で、育児と仕事の両立を目指す女性がロールモデル症候群に陥らないよう配慮することも大事。人事・ダイバーシティ担当者としては、同じ状況にある人同士のネットワークづくりや、意欲ある人がそれぞれの力を発揮できる風土づくりに取り組んでいこうということで意見が一致したそうです。

ルーム2では、時短勤務制度の課題として「本人やその上司に任せすぎになっている会社が多い」という意見が出たそうです。話し合いの結果、制度利用者と未利用者の間に生まれるギスギス感を解消するには、上司のさらに上の上司や人事を含めた周囲のフォローが必要だという結論に。

そのための管理職向け研修などを進めようということで意見が一致し、代表者は「すでにそうした研修を行っている企業の事例も聞けたので、自社に持ち帰って実現を目指したい」と語りました。

ルーム3では、メンバーに大手企業とベンチャー企業の人事担当者がいたことから、それぞれにおけるママ社員の働き方について情報を交換。「女性社員の復帰には男性育休の推進も重要だが、各社とも悩みを抱えていることがわかった」と代表者。自身はベンチャー企業勤務で、自社の取締役が自ら男性育休を取った事例を共有したそうです。