「日本円」消滅の可能性を考えて通貨分散を

要するに、戦火の中を財産を持ち運んで逃げ延びてきたユダヤ人の財産形成法が参考になりますし、2020年6月の香港国家安全維持法施行後に香港市民10万人がイギリスに移住したことを参考にしながら、通貨分散を考えるべき時代がやってきたのです。

方波見寧『2030年すべてが加速する未来に備える投資法』(プレジデント社)
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対GDP比で見た中央銀行の資産規模が、日本では130%を上回っています。円という通貨が消滅する可能性は、かつてないほど高まりました。一時的にアメリカやEUへ避難するという最悪のケースすら想定した上で、それに対して備えをしておけば、それ以上のことは必要ないでしょう。

できる範囲の対策を講じていれば、あとは成り行きに任せるしかありません。仮に、中国共産党によって、日本の円が消滅し、デジタル人民元が支配的になろうとも、一部の資産をドルやユーロに替えておけば、中国共産党によって、日本人の資産状況のすべてを把握することは不可能であり、仮に、日本が中華帝国の属国と化したとしても、財産の一部は保全されることになるからです。

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