あご先が表すのは「野心」の大きさと実現力

あご先の形状は、「野心」の大きさを表しています。

あご先が平らでどっしりしている人は、野心があり、自分に自信があるタイプ。

一方、あご先が細く尖っている人は、あまり自分に自信が持てない傾向があります。

また横顔から見たときに、あご先が眉頭より前に出ている人は、野心を自分の力だけで実現する力がありますが、その分、周りに自分の考えを押し付ける傾向があります。

横顔から見たときにあご先が眉頭より後退している人は、野心はあっても実現力に欠けるところがあります。このようなタイプは、後ろ盾になるビジネスパートナーや組織の存在があると、安心して物事に挑むことができます。

なお、このあごの形状も変わらないと言われていますが、私の個人的見解としては、自信や責任感を感じるなどの内面の変化によって、変わってくることもあります。

実際に家族ができたとか、多くの部下を抱えるようになった人が、徐々にあご先がしっかりしてくることがあるのです。自信がつくことで、輪郭全体がどっしりしてくる人もいます。

あご先は「野心」の大きさと実現力を表す
イラスト=福原伸一
佐藤ブゾン貴子『人は顔を見れば99%わかる』(河出書房新社)より

内面に変化があると顔も徐々に変わってくる

このように、環境の変化によって内面が変わると、顔も徐々に変わってきます。

生まれたときや子どもの頃の環境は自分で変えることはできませんが、成人した後には自分で環境を選ぶことができます。住む場所や働く環境、さらに周囲の人間関係は、あなたの内面に大きな影響を及ぼし、顔という外面も変えていくということです。

顔は「内面を表す鏡」です。ぜひ日々、自分の顔を客観的に見つめて、相貌心理学をセルフマネジメントにいかしてください。

佐藤 ブゾン 貴子(さとう・ぶぞん・たかこ)
相貌心理学教授

1975年生まれ。2004年、アパレルの勉強のためにフランスに渡り、現地で相貌心理学に出会い、傾倒。学会長に師事し、5年の研修課程を経たのち、世界で15人、日本人では初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は、1億人以上の顔分析に基づく相貌心理学を広めるために、セミナーやセッション、企業への講演などを行う。著書に『人は顔を見れば99%わかる―フランス発・相貌心理学入門』がある。