よく内面の変化は顔に出ると言われる。日本で唯一人の相貌心理学教授である佐藤ブゾン貴子さんは「顔を観察することで、寛容性や野心の強さ、思考の速さなど今の自分の状態がよくわかります」という――。

※本稿は、佐藤ブゾン貴子『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。

オフィスで働くビジネスウーマンたち
写真=iStock.com/itakayuki
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相貌心理学が分かれば「本当の自分」を知ることができる

相貌心理学を学ぶメリットはたくさんありますが、そのうちもっとも大きなものが、「本当の自分を知る」ということです。

私が行うセミナーでは、まず自分の顔を分析して内面を知ってもらうのですが、多くの人は案外、自分自身のことを理解していないものです。

自分自身のことがわかれば、悩みや不安は解決できます。なぜなら客観的に問題を捉えて、具体的に対処することができるからです。

とはいえ、客観的に自分を見ることは、なかなか難しいもの。

そこで自分自身を客観的に理解するツールとして、相貌心理学を活用するのはいかがでしょう。

例えば、あなたの目や口などの顔のパーツから、現在のあなたの心の状況を客観的に把握することができます。それではセルフマネジメントに活かせるパーツをさらにご紹介していきましょう。

「独立心」を表す耳

耳は形や耳たぶの大きさではなく、正面から耳が見えるか見えないかで判断します。耳は「独立心」を表します。正面から耳が見える場合は、独立心や自立心が強く、何でも自分でやろうとする傾向があることを示しています。

しかし長年、他の人から指示されて、自分のやることに対して主体性を持てない立場にいると、正面から見えていた耳が少しずつ隠れていくことがあります。「どうせ自分が何をしたって物事は変わらない」と思い込み、消極的に過ごしているうち、耳の角度が傾斜していくという外形の変化に結び付いていくのです。

反対に、今まで隠れていた耳が正面から見えるようになったら、独立のチャンスです。相貌心理学の見地からは、起業する、あるいはフリーランスになるにはちょうどいいタイミングと言えるのです。

耳は独立心を表す
イラスト=福原伸一
佐藤ブゾン貴子『人は顔を見れば99%わかる』(河出書房新社)より