仕事を続けることがカギ
それでは豊かな社会的つながりを保つにはどうしたらよいか。
その最良の方法のひとつは、私は仕事だと思っています。定年後の年齢になっても仕事を続けていられる人は、みんな生き生きしていますし、人間付き合いも自分の同世代だけに限らず、若い人と積極的に交流をしている人が多いものです。おそらく、そうでなければ定年後も生き生きと働くことは難しいのでしょう。たとえ、仕事ではなくプライベートで会った人でも、仕事の話をしてくれる人は高齢者であってもとても魅力的です。
また、高齢者であっても社会に貢献し、対価として金銭を得るには、それなりの魅力を保っていないと実現できないことだと思います。
長生きをすることのメリットのひとつは、若い人に比べて、これまでの経験や蓄積が多く、経験値として自分の資産となっていることでしょう。しかし、そんな資産もうまく生かせなければ意味がありません。
結局、社会的に興味を持たれず、孤独を抱え、最悪な場合、孤独死なんてこともざらにあることだろうと思います。
1968年東京生まれ。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー・アンド・カンパニー、JPモルガンを経て独立。少子化問題、若者の雇用問題、ワーク・ライフ・バランス、ITを活用した個人の生産性向上など、幅広い分野で発言を行う。著書に『勝間式食事ハック』(宝島社)、『勝間式超ロジカル家事』、『勝間式超コントロール思考』『ラクして おいしく、太らない! 勝間式超ロジカル料理』(以上、アチーブメント出版)などがある。