④今の会社にやりがいを見いだせない

勤務先に不満があるからと、準備が不十分なままに退職してしまう人がいます。働きながらだと、転職活動や独立の準備に時間をかけられないという理由からです。しかし、「声がかかる」状態になっていないと、会社を辞めたことで退路がなくなるケースがあります。次の収入のあてや貯金が十分になければ、心の余裕も失われてしまいます。

⑤予定を埋めすぎて時間の余裕がない

いくつものことを同時にこなす「多動力」という言葉は、高城剛氏や堀江貴文氏による提唱から広まりました。人生をできるだけたくさん楽しむために、予定を埋めすぎる人がいますが、卓越したタイムマネジメント力がないと、身動きがとれなくなります。また、大事なことをじっくり考えられず、「本当に自分のエネルギーが向くこと」が見つからないと、忙しさに疲れてしまいます。

⑥SNSで他人と比較してしまう

今の仕事に不満はないし、お金や人間関係でも深刻な問題は抱えていない。このご時世に、そんな状態であれば、かなり幸せかもしれません。しかし、SNSを見れば、「成功しました!」という投稿が溢れています。そういった情報を見て、思わず人と比べて凹んでしまう人もいます。

「悩みの沼」に沈み込まない

私は、『なぜか声がかかる人の習慣』執筆にあたり、中堅以上のビジネスパーソン300人に対して、1年かけて「働き方を選ぶ」をテーマにヒアリングしました。働き方を「選べない側にいる人」と「選べる側にいる人」とは何が違うのかに興味があったのです。

多くの方と話しているうちに、うまくいっている人が押さえているポイントが見えてきました。

先ほど並べた「よくある悩み」は、気をつけないと深くハマってしまいます。いわば「悩みの沼」です。しかし、沼に沈み込まず、うまくいっている人もいます。「働き方を選べる側にいる人」は、自分なりの「型」を持っているのです。