採用担当者も分析ツールを受けさせる

就活生だけでなく、全社員、「エマジェネティックス®とエナジャイザーを受け、「自分がどういうタイプなのか」を把握しています。人は、「自分と異なるタイプ」よりも、「自分と似たタイプ(思考特性や行動特性が自分に近い人)のほうが、優秀に見えます。相手の考えに共感できるからです。

就職面接
写真=iStock.com/metamorworks
※写真はイメージです

そこで私は、「どのようなタイプの人をどれくらい採用するのか」を事前に考えて新卒採用に臨みます。そうしないと、採用担当者は「自分と似たタイプの学生を優秀とみなして(自分とは反対のタイプに嫌悪感を覚えて)選別するため、人材が偏ってしまう(採用担当者に似た人材が多くなる)からです。

分析ツールを導入せずに、就活生の嘘を見破る方法

エマジェネティックス®やエナジャイザーといった分析ツールがないときは、どのように就活生の嘘を見抜けばいいのでしょうか。ポイントは、次の「4つ」です。

①履歴書、エントリーシートの記述内容と、発言の整合性を見る

履歴書やエントリーシートから推察できる人物像と、面接時の印象に違いを覚えた場合、就活生が自分を偽っている可能性があります。

書類に「活動的で積極的」と書いてあるにもかかわらず、小さな声でボソボソと話している場合は、記述内容と本人にズレがある、(整合性が取れていない)ことが明らかです。

②同じ質問をして発言の整合性を見る

ひとつの質問とその回答から見えてくるものは、断片です。断片だけでは、その人を見極めることは難しい。そこで私は、同じ質問を(言葉を換え、分散させながら)3回、同じ内容の質問をしています。答えがすべて同じであれば、「嘘をついていない」ことがわかります。