コロナ時代、必要な1割の管理職がより明確になる
密閉、密集、密接という3密を避けるために、各企業は次第に、社屋に出社するのではなく、自宅でのテレワークを推奨するようにシフトしています。私はコロナ時代、あるいはアフター・コロナ時代において、よりいっそう必要になってくる管理職というのは、テレワークになっても情報をきちんと流して、コミュニケーションを取れるような存在だと思います。
つまり、部下のモチベーションを上げ、エンゲージメント(個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係)を高めてくれるような管理職です。
部下が困っていたら相談しやすい管理職、あるいは困っていなくても的確なアドバイスができるというような、人間を育てることができる管理職です。
結論から先に言えば、私は管理職にとって、自分の仕事をやり遂げることのほかに、部下をなるべく成長させることも仕事だと考えています。部下が仕事をしやすい環境を整えてあげられるような存在です。
こうしたことができる管理職か否かは、今後、テレワークが進展することによって、より明確化されていくでしょう。
1966年東京大学経済学部卒業、東レ入社。2001年、東レ同期トップで取締役。03年より東レ経営研究所社長。10年より佐々木常夫マネージメント・リサーチ代表。