チームのパフォーマンスを引き出し共に乗り越える力
ダイキン工業 化学事業部 企画部 担当課長 鷲野恵子さん
チャレンジは失敗しても、すべて自分の糧になる
入社してまだ日が浅い頃は会社から指示された仕事に不安や疑問を感じていましたが、次第に仕事で得た知見やスキルは無駄にならないと気づき、与えられた仕事は前向きに引き受け、最後まであきらめずに取り組むことを自分に約束しました。このときに管理職に必要な遂行力、目標を定め、現状の課題を見いだし、解決する力が鍛えられたと思います。失敗したとしても、前向きな失敗は糧になります。自分にできることを精いっぱいやって失敗したとしたら今の実力が足りなかったということ、素直に認めて反省したらいい。実際に過去に失敗したことは多々ありましたが、気持ちと折り合いをつけて次に向かっていました。
「伝わる」ように伝えること、受け取ろうとすること
2017年2月から20年の3月までフランスの子会社に出向していましたが、会社では当然お互いの母国語での意思疎通はできず、細かなニュアンスをつかむことが難しくなります。そこで、部下が話を持ってきたときは自分の仕事を止め、十分に理解できるまで話し合うようにしました。部下の人柄や考え、悩みを知る努力をした中で、仕事が進み、成果につながりました。
コミュニケーションがうまくいかないときは、一方が自分の主観を「伝える」よりも「伝わる」ように相手の立場や考え方を考慮し、相手が伝えようとしていることを受け取ろうとする努力が大切です。管理職になると特に、コミュニケーション力の必要性を感じます。文化や社会習慣、価値観が違ったとしても、相手の考えを理解する力、相手と同じ立場に立ち、対応する力が求められます。組織は人で成り立っています。お互いの知見やスキルを共有化することが、物事を進めるうえで納得性も高め、最終的には会社の利益に貢献できるのだと思います。