そして組織での力の源は人脈です。上下左右にサポーターを増やすこと、同僚、上司など、支えてくれる人の数=力です。この人という上司を見つけたらその人の考え方を理解してとことんついていき、決してボスの悪口を言わないこと。上司として自分を支持してくれて、もし間違っていれば正してくれる信頼できる部下を得ること。人と人の結びつきは日々の努力の積み重ねです。ぼんやり働いていては手に入りません。

女性だという利点をうまく使って、組織を上手に泳ぐ

管理職になってさらに上をめざすなら、上層部を味方につけることも必須。今、女性管理職は「金の卵」です。誰でも役員候補になりうる時代ですから、どの派閥も取り込みたいはず。これをうまく使わない手はない。見事役員に昇進した暁に「○○さんは私が育てた」と言う人が何人いても問題はありません。派閥は不安定なもの、どこにも専属せず、どこにでも色気を欠かさず、権力の間を上手に泳ぎ抜ける「したたかさ」をもちましょう。

八方美人と揶揄やゆされることもありますが、競争社会で全員に好かれるのは無理なこと、気にすることはありません。でも表立って敵はつくらない。特に女性リーダーには同性の味方が必要です。女性はマイノリティーなのですから、全体として昇進を応援し合わないといけません。誰が先でもいい、今は女性役員の席を増やさないと発言力も増しません。

「先に塀を乗り越えようとする人を肩車してあげなさい。登った人は下の人を引き上げてあげなさい。泥棒だってそうやって高い塀を乗り越えるでしょう。ましてや働く女同士で争ったりしてはダメよ」。日本のある女性リーダーの先輩の言葉です。越えるべき壁は高く、シンドイかもしれないけれど、どう生きたって女の人生はシンドイ。だったら成功しましょう。多くの勇気ある女性たちが高みをめざし、会社員人生を謳歌おうかすることを願っています。

組織で成功する女性の心得