チームのために昇進するという決意

【白河】動機が「自分のお給料を上げるため」だけでは、組織の長にはなれないと。

【及川】その通りです。考えてみると、自分が今いる組織をこうしたい、事業所から声を上げていこう、そんな思いも心の中には芽生えていたんです。だから課長になるんだと。事業所の声を本社に伝える立場になろうと決意し、翌年再び試験にチャレンジしてようやく合格することができました。同じ受験でも、前回は自分のため、今回はチームのためというように意識に雲泥の差があり、私の中で大きな転機になりました。

【白河】いろいろな企業の方にお話を聞くと、女性に昇進を打診しても断られることがあるそうです。その時、「自分のためではなくチームのために」と言って説得すると、受け入れてもらいやすいのだとか。やはり「チームのため」は大きなモチベーションになるのですね。

経営幹部養成講座では紅一点の状態

【及川】そうだと思います。昇進後は出向先の事業所を丸ごと任せていただき、まさに奮闘の日々が続きました。そしてやりたいことを実現できるようになってきた頃、会社の経営幹部養成講座に参加する機会があり、ここで2度目の意識変化がありました。目からウロコの経験ばかりで、自分にはまだ幹部が持つべき視点がないと痛感させられたんです。今の自分ではダメだという気づきを得て、これがその後の成長につながりました。

【白河】今は女性の経営幹部候補も少なくないと思いますが、当時、その講座には及川さんのほかにも女性の参加者がいたのでしょうか。

【及川】私が紅一点でした。女性の幹部候補はほかにもいたのですが、研修に参加したのは私だけだったんです。しかも、ある男性が参加を断ったから私に声がかかったという、いわば補欠だったんですよ(笑)。

【白河】まさに女性活躍のパイオニアなのですね。今では、御社は役員で約40%、管理職で約30%の女性比率を達成されています。

【及川】販売の第一線にいる、ポーラと委託販売契約を結んでいる個人事業主(ビューティーディレクター)にも、女性リーターが沢山活躍しています。ちなみに現在のポーラの総合職正社員の男女比は6:4ですので、将来的には女性の管理職比率も常に、この比率と同等にしたいと思っています。。